6.2.1.2. 出力先の切り替え

設定メニューの中の"出力先"またはNVDA+Control+Sで表示される出力先ダイアログでは、NVDAがどの出力先を使って情報を出力するかを選択できます。 ダイアログには簡単なコンボボックスがあり、利用可能なすべての出力先がリストになっています。使用したい出力先をカーソルキーで選び、OKを押してください。もしも出力先の読み込みに失敗した場合は、エラーメッセージが表示され、NVDAは今まで使用していた出力先を使用し続けます。 現在NVDAがサポートしている出力先は: eSpeak、SAPI4、SAPI5、Audiologic及びSilenceです。

音声エンジンeSpeakは直接NVDAに組み込まれているので、他の特別なドライバーやSAPI実行環境をインストールする必要がありません。NVDAは初期状態ではeSpeakを使用して起動します(eSpeakは日本語非対応であるため、日本語版NVDAは音声エンジン無しの状態で起動します)。eSpeakはNVDAが実行可能なあらゆるシステムで利用可能なことから、誰のシステムであっても、NVDAをUSBメモリーやCDから実行できます。

Sapi4オプションでは、SAPI対応の音声エンジンを利用できます。SAPI4対応の音声エンジンはeloquenceを含む、あなたがインストールした他の音声エンジンが利用できます。

Sapi5シンセサイザーでは、コンピュータに含まれているMicrosoft社製の音声を使用することができます。XPでは、デフォルトのSAPI5の音声はMicrosoft Samです。また、Vistaでは、デフォルトのSAPI5音声は Microsoft Annaです。その他にインストールされているSAPI5の音声があれば表示されます。

Displayシンセサイザーは、目の見える開発者が彼らのアプリケーションをNVDAを使ってテストする際、NVDAが何を読み上げているかを確認するときに便利です。

Silenceシンセサイザードライバーは、NVDA実行中に何も読み上げてほしくない場合を除いては便利ではありません。

多くのSAPI4またはSAPI5対応の音声(エンジン)をシステムにインストールしていたとしても、実在するSAPI4とSAPI5のシンセサイザーだけが出力先ダイアログに表示されます。実際にエンジン(音声)を選択するには、まずSAPI4またはSAPI5のどちらかを選択した後、音声設定ダイアログ内で使用したい音声を選択します。