yusuk****@cheru*****
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2004年 12月 26日 (日) 14:26:17 JST
田畑です。 最近、面白いと思った物をいくつか紹介しておきます。 *immodule for Qt TrolltechからQt 4.0 Beta1がリリースされました。 http://dot.kde.org/1103717662/ 亀田さん達によって開発されたimmodule for Qtが取り込まれており、 プラグインとして作成された入力システムを切り替えて使うことが できるようになりました(動的に切り替えるためのコードはまだの ようですが)。最初に亀田さんの背中を押した者の一人として、 ここまで来れたことに安心し、うれしく思っています。 また、協力してくださった多くの人々に感謝しています。 *scim-imengine zoeさんらによって、scimのIMEngineを作るプロジェクトが開始されています。 http://scim-imengine.sourceforge.jp/ 複数のモジュールをみんなで作っていて、ノウハウの交換が効率的に 行なわれていい感じです。 scimの本家の方でも繁体中国語(台湾)のモジュールのリリースや ハングルの入力でのコンテキストのリセットの扱いの議論など興味深い ことが色々と起こっています。 *pkg-ime http://alioth.debian.org/projects/pkg-ime/ Debianの入力システムを良くしていこうというプロジェクトで、岩井さん をはじめとし、主に日中韓の開発者が参加しています。 m17n-envというパッケージで色々と設定できるようです。 scimのMLも同様なんですが、色々な言語を実際に使う人が問題を説明して 問題が解決し、開発が進んで行くというのは非常に面白い状況です。 *common API http://lists.freedesktop.org/pipermail/uim/2004-December/000784.html Chinese Linux Standardという中国の標準化団体で入力システムの標準APIを 決めようという話になっているそうです。 徳永さんの質問への返事なども興味深いです。 *mana, sumibi 新しいフリーな変換エンジンが二つも登場しています。 (他にも未発見なのがあるかもしれませんが) - mana http://sourceforge.jp/projects/shinji/ - sumibi http://sourceforge.jp/projects/sumibi/ これらを見て最初に思ったのは「やっぱり、そう作るよなぁ」ってことです。 uimのような入力システムの中間層と変換エンジンのインタフェースを考える 時に「変換エンジンの都合」と「Anthyだけの都合」の境界をいまいちはっきり させれなかったのですが、新しい変換エンジンのサンプル数が増えたことに より今までよりも少し強い結論が出せそうに思います。 (uimやscimに構造的変更を求めるものではありません) 現状からデスクトップで使えるようにするまでが長いと思いますが、気長に 粘り強く続けていってくださることを期待しています。 今はuimやscimのような変換エンジン書きが関わって作られた中間層があるので、 この辺も昔よりも楽にはなっていれば良いのですが… また、manaには新部さん作のegg/anthy.elをベースとしたelispが付属している ようなので、私達の成果もある程度は貢献しているようで幸せです。 #ついでに、Wnn, Canna, SKK, Anthy, PRIMEと続く「変換エンジン作者は #lispも書ける」と言う伝説は今も生きているようです。 #manaはOCamlとOCaml上で動くScheme処理系を使っていて、 #sumibiはScheme処理系のGaucheを使っているようです。 -- CHAOS AND CHANCE! Yusuke TABATA (yusuk****@cheru*****)