[Glang-users] 【新刊案内】『オープンソースで学ぶバイオインフォマティクス』

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Kazuharu Arakawa gaou****@sfc*****
2008年 2月 13日 (水) 14:44:14 JST


荒川です。

執筆開始から数年かかってしまいましたが、ついに 
オープンバイオ研究会
による実践的バイオインフォマティクスの教科書が 
今月末に発売と
なります。既に神奈川科学技術アカデミー(KAST)や 
東大・慶大・東京医科歯科大
などで講習会の教材に使われた実績があり、セット 
アップ不要で主要な
バイオインフォマティクスソフトウェア(G-language  
GAEの最新版1.8.0含む)
が全て使えるDVD起動のLinuxが付属します。

待望のG-language GAEに関する日本語書籍として、オー 
プンバイオ開発者に
よる実践的指南書として、幅広いバイオインフォマ 
ティクスツールをマスター
するための教科書として、さらにはg2sでシューティ 
ングゲームを楽しむため
にでも、非常にオススメです。

ご購入の際は,連絡いただけましたら著者割引(2 
割引き)にてお求めいただけます。
DVD起動Linuxがついて、1冊3,276円(税込)と破格で 
す。どしどしご注文ください :)

# 本書にはg-language.orgにあるものよりも最新のド 
キュメントがあります^^;




【新刊案内】2008年2月27日発売

◆◇◆『オープンソースで学ぶバイオインフォマ 
ティクス』(DVD-ROM付)◆◇◆
         オープンバイオ研究会 編
         B5判,264頁,定価4,095円(税込)/東京電機 
大学出版局 刊

◇◆◇“Learning bioinformatics with open source  
software”◇◆◇
         Open Bio Japan (O|B|J) Ed.
    Tokyo Denki University Press


●本書の特徴

  1.本書とコンピュータがあれば,一歩進んだバイ 
オインフォマティクスを一人で学ぶことができます。
  2.塩基・核酸配列,ゲノム,マイクロアレイ,遺 
伝子ネットワーク,リガンドの各解析が体験できま 
す。
  3.薬剤や環境ホルモンの解析に威力を発揮するケ 
モインフォマティクスにも精通するようになります。
  4.哺乳類の細胞分化や代謝で重要な核内受容体 
PPAR-γとその関連遺伝子に焦点をあてて,実践的か 
つ具体的な操作手順を説明しています。
  5.全編が生物学的なストーリーに沿って構成され 
ており,研究方針や問題解決方法を体得できます。
  6.DVDには,研究に必要な解析ソフトとサンプル 
データが収められています。
  7.KNOB(ノブ)という動作環境のおかげで,面倒 
なセットアップやインストールが必要ありません。
  8.簡単なプログラミングを身につけることで,自 
分にカスタマイズした研究環境を構築できます。
  9.本書の付録で,LinuxやUnixの操作方法,コマンド 
やプログラミングをやさしく解説しました。
10.オープンバイオのツールを使いこなせるように 
なれば,今後の研究にとても有利です。
11.オープンソースですから,公的な機関はもとよ 
り,製薬会社などの一般企業でも使用できます。
12.終了後は元のPC環境に戻るため,大学や企業の 
講習会など現状復帰を要求される場でも重宝します。
13.本書は,ツール開発者本人たちによって書かれ 
たオリジナル本です。
14.ゲノム・シューティングゲーム「g2s」も収録さ 
れています。

●目次

第1章 オープンバイオ概要
 1.1 バイオインフォマティクスの歴史
  1.1.1 フリーソフトウェアの文化
  1.1.2 プログラミング言語
  1.1.3 ライブラリ開発とオープンバイオの誕生
 1.2 オープンソースのバイオインフォマティクス 
ツール
  1.2.1 BioPerl,BioPython,BioJava
  1.2.2 EMBOSS
  1.2.3 Bioconductor
  1.2.4 BioMOBY
  1.2.5 myGrid,Taverna
 1.3 日本でのオープンバイオの取り組み
  1.3.1 BioRuby,ChemRuby
  1.3.2 ゲノム解析環境:G-language
  1.3.3 細胞シミュレーション環境:E-Cell
  1.3.4 KNOB
 1.4 オープンバイオを支えるコミュニティ
  1.4.1 O|B|F
  1.4.2 BOSC
  1.4.3 BioHackathon
  1.4.4 オープンバイオ研究会
 1.5 今後の方向性
  1.5.1 Bio*プロジェクトの状況
  1.5.2 ウェブサービス
  1.5.3 統合環境
  1.5.4 ポストゲノムへ
 1.6 オープンであることの意義
  1.6.1 なぜ「オープン」か
  1.6.2 オープンアクセスジャーナルなどの動き
 1.7 バイオインフォマティクス環境:KNOB
  1.7.1 バイオインフォマティクスのツールがす 
ぐに使える
  1.7.2 既存の環境を変更することなくLinuxが利 
用できる
  1.7.3 さまざまなデータベースを扱うことがで 
きる
  1.7.4 オープンソースプロジェクトである

第2章 配列解析
 2.1 公共データベースから配列データを取得する
  2.1.1 EMBOSSを活用する
  2.1.2 配列の情報を得る
 2.2 RT-PCRのプライマーを設計する
 2.3 siRNAを設計する
 2.4 ドットプロットをつくる
 2.5 ペアワイズで配列整列させる
  2.5.1 スコアリング
  2.5.2 大域的整列をさせる
  2.5.3 局所的整列をさせる
 2.6 類似した配列をもつ遺伝子を検索する
  2.6.1 BLAST(Basic Local Alignment Search Tool)
  2.6.2 類似度の評価
  2.6.3 BLASTのデータベースを用意する
  2.6.4 BLASTで相同性検索を実行する
  2.6.5 BLASTの出力結果をプログラムで処理する
 2.7 マルチプルアラインメントし保存配列を同定 
する
  2.7.1 ClustalWはどのような計算をしているのか
  2.7.2 マルチプルアラインメントする配列を用 
意する
  2.7.3 ClustalWでマルチプルアラインメントを実 
行する
  2.7.4 マルチプルアラインメントの結果を表示 
する
 2.8 配列中のモチーフを検索する
  2.8.1 HMMERはどのような計算をしているのか
  2.8.2 モチーフ検索する配列を用意する
  2.8.3 検索するモチーフの隠れマルコフモデル 
を用意する
  2.8.4 HMMERでモチーフ検索を実行する
  2.8.5 隠れマルコフモデルを構築する
 2.9 mRNAのゲノムへのマッピング
  2.9.1 SpideyやBLATはどのような計算をしているのか
  2.9.2 mRNAとゲノムの配列を用意する
  2.9.3 Spideyでゲノムにマッピングする
  2.9.4 BLATでゲノムにマッピングする
 2.10 標的候補遺伝子を検索する
  2.10.1 DBTSSで転写上流配列を取得する
  2.10.2 TRANSFACのデータを取得する
  2.10.3 tfscanで転写因子結合部位を検索する
  2.10.4 転写因子結合部位をEnsemblで表示する
  2.10.5 転写因子結合部位をUCSC Genome Browserで表 
示する

第3章 バクテリアゲノム解析
 3.1 はじめに
  3.1.1 G-language GAEとは
 3.2 G-language GAEの基本的な使い方
  3.2.1 グラフィカルユーザーインタフェースに 
よる解析
  3.2.2 G-languageシェル
 3.3 G-languageによるバクテリアゲノム解析
  3.3.1 GC skewと複製開始・終結点の関係
  3.3.2 シグナルオリゴ配列の傾向
  3.3.3 全オリゴの複製方向バイアス
  3.3.4 遺伝子の複製方向バイアス
  3.3.5 遺伝子発現量と複製方向バイアス
 3.4 おわりに

第4章 マイクロアレイ解析
 4.1 はじめに
  4.1.1 RとBioconductorとは
  4.1.2 マイクロアレイとは
 4.2 Bioconductorの使い方
  4.2.1 マイクロアレイデータの入手と読み込み
  4.2.2 バックグラウンド補正と正規化
  4.2.3 データの可視化
  4.2.4 データ解析
  4.2.5 遺伝子オントロジーを使った解析
  4.2.6 ファイルへの出力
  4.2.7 ヘルプの閲覧
 4.3 おわりに

第5章 遺伝子ネットワーク解析
 5.1 パスウェイデータベース
 5.2 KEGGにおけるパスウェイ表現
  5.2.1 KGMLとBioPAX
  5.2.2 KEGG API
 5.3 パスウェイの遺伝子探索
  5.3.1 PPAR-γの載っているパスウェイ
  5.3.2 PPAR-γの標的遺伝子を探す
  5.3.3 PPAR-γの遺伝子ファミリーを検索する
 5.4 パスウェイ上の遺伝子をリストアップする
  5.4.1 遺伝子発現データの視覚化
  5.4.2 細胞内局在予測の視覚化

第6章 リガンド解析
 6.1 はじめに
 6.2 グラフアルゴリズム
  6.2.1 化合物の同一性
  6.2.2 化合物の部分構造
  6.2.3 化合物に共通の骨格
 6.3 化合物の表現方法
  6.3.1 結合表
  6.3.2 線形表現
  6.3.3 ビット列表現
 6.4 化合物の物性・活性推定
  6.4.1 構造活性相関
  6.4.2 原子団寄与法
 6.5 公共データベース
  6.5.1 PubChem
  6.5.2 KEGG
 6.6 プログラミングによる解析
  6.6.1 ChemRuby
  6.6.2 設計
  6.6.3 PubChemの検索
  6.6.4 IUPAC名からの化合物構造の取り出し
  6.6.5 2次元構造の描画
  6.6.6 部分構造検索
  6.6.7 KEGG LIGAND Compoundの検索
  6.6.8 経路指紋の生成
  6.6.9 PubChem SubsKey
  6.6.10 類似度の計算
  6.6.11 最大共通部分グラフの計算
  6.6.12 化合物の性質推定
 6.7 おわりに

付録
 A. KNOBの操作方法
  A.1 KNOBの起動と終了
  A.2 簡単なKNOBの使い方
   A.2.1 エディタの起動
   A.2.2 データを保存する
   A.2.3 保存したデータを次回起動時に利用する
   A.2.4 その他のブートオプション
 B. シェル入門
  B.1 シェルの起動
  B.2 ディレクトリの移動と操作
  B.3 ファイルの操作
  B.4 テキストファイルの操作
 C. BioRubyシェル
  C.1 BioRubyシェルの使い方
  C.2 Ruby on Railsを使ったウェブインタフェース
 D. プログラミング・クックブック
  D.1 塩基配列を読み込んでアミノ酸配列に翻訳
  D.2 EMBOSSを利用した解析データの取得と操作
  D.3 フラットファイルを利用したデータ取得
  D.4 ウェブサービスを利用したデータ取得
  D.5 ゲノム配列処理
 E. UNIX必須30コマンド

●付録DVDの操作方法

 準備するもの:
  �本書(本とDVD)
  �インターネットに接続できるコンピュータ 
(公的データのダウンロードのため)
  �USBフラッシュメモリ(データ保存のため)
 パソコン:
  �Windowsマシン,あるいは,
  �Intel製CPUを搭載したMacintosh
 起動OS:
  DebianベースのLinux“KNOB”(DVDから起動)
 操作方法:
  DVDをコンピュータに挿入して起動するだけで, 
本書で解説するプロセスや手順をすべて試すことが 
できます。ハードディスクには何もインストールし 
ないので,終了後はWindowsやMacintoshにまったく影響 
を及ぼしません。

●付録DVDに収録されている主なソフトウェア(全部 
で150以上を一挙収録)

BioPerl    Perlの生物情報学用ライブラリ
BioRuby    Rubyの生物情報学用ライブラリ
ChemRuby    Rubyの化学情報学用ライブラリ
BioConductor   統計解析環境Rの生物情報学用ライブラ 
リ(マイクロアレイ解析,配列解析,画像解析など)
G-language   ゲノム配列解析パッケージ
NCBI toolbox   NCBIで開発された生物情報学用コマンド 
ラインソフトウェア集(BLASTを含む)
EMBOSS         配列解析ソフトウェア集(200を超えるコ 
マンドラインソフトウェアから構成)
ClustalW       マルチプルアラインメントの定番ソフト 
ウェア(系統樹も作成できる)
HMMER          隠れマルコフモデルを利用したモチーフ 
検索ソフト
Primer3        PCRプライマー設計のソフト
eXpanda        ネットワーク解析と可視化のためのPerl 
モジュール
Pymol          タンパク質立体構造ビューア
Taverna        Javaで書かれたワークフロー解析ソフト
JalView        Javaで書かれたアラインメントソフト 
ウェア
ImageJ         Javaで書かれた顕微鏡画像解析ソフト 
ウェア
CellProfiler   顕微鏡画像解析ソフトウェア(High content  
analysis対応)

●編者・執筆者・執筆協力者

編者:
 オープンバイオ研究会(Japan Open Bioinformatics Research  
Group)
 通称:Open Bio Japan (O|B|J)
 http://www.open-bio.jp/

執筆者:
 片山俊明 東京大学医科学研究所ヒトゲノム解析 
センター(第1,5章, 付録C,D,E)
 荒川和晴 慶應義塾大学先端生命科学研究所(第 
1,3章, 付録D)
 二階堂愛 理化学研究所CDB(第1,2,4章, 付録A,B)
 荻島創一 東京医科歯科大学難治疾患研究所(第 
2章)
 田中伸也 京都大学科学研究所バイオインフォマ 
ティクスセンター(第6章)
 中尾光輝 かずさDNA研究所(第1章)

執筆協力者:
 川路英哉 理化学研究所フロンティア研究システ 
ムRNA新機能研究プログラム
 八木 研 コロンビア大学
 河野 信 ライフサイエンス統合データベースセ 
ンター
 岡本 忍 かずさDNA研究所
 後藤直久 大阪大学微生物病研究所遺伝情報実験 
センター
 坊農秀雅 ライフサイエンス統合データベースセ 
ンター
 仲里 猛 ライフサイエンス統合データベースセ 
ンター
 市瀬夏洋 京都大学情報学研究科知能情報学専攻 
生命情報学講座



Kazuharu Arakawa, Ph.D.
Institute for Advanced Biosciences, Keio University
252-8520 Japan   Tel/Fax: +81-466-47-5099




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