[JM:00157] Re: [POST:DP] man man.1

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長南洋一 cyoic****@maple*****
2011年 3月 7日 (月) 15:24:52 JST


長南です。第二弾です。

細かい、どうでもいいようなことも書きますが、「とにかく、
見直すときの参考になれば」ということなので、大目に見てください。

> .\"O See below for a description of where 
> .\"O .B man
> .\"O looks for the manual page files.
> man ページファイルを検索するディレクトリについての説明は、
> 以下を参照すること。

これは、すぐ下を指しているのか、「MAN ページの検索パス」を
指しているのか、あいまいです。

ついでに言うと、「man が man ページファイルを検索する」と、
主語があった方がよいと思います。いや、一長一短かも。
まあ、そういうどうでもよいことでも、思いついたことはどんどん
書きますので ……。

> .SH マニュアルセクション
> .\"O The standard sections of the manual include:
> マニュアルの標準的なセクションは以下のとおり:
>
>    ---- (中略) ----
>
> .\"O Devices and Special Files
> スペシャルファイル
> .TP
> .B 5
> .\"O File Formats and Conventions
> ファイルフォーマット
> .TP
> .B 6
> .\"O Games et. Al.
> ゲームプログラム
> .TP
> .B 7
> .\"O Miscellanea
> 概要、慣習やその他
> .TP
> .B 8
> .\"O System Administration tools and Deamons
> 管理コマンドと特権コマンド

このへん、省略や補足があって、原文からすこし離れています。
工夫なさった結果なのでしょうが、一応、理由をお聞かせ願いたいと
思います。「File Formats and Conventions」や「Games et. Al.」
の後半を省略したのは何故なのか。「Miscellanea」が「概要、
慣習やその他」になるのは何故なのか (「概要」という言葉は、
「何かの概要」と言わないと、意味をなさないと思います)。
Deamons を「特権コマンド」と訳すのは、熟した言い方なのか。

> .B \-\^C " config_file"
> .\"O Specify the configuration file to use; the default is
> .\"O .BR /usr/share/misc/man.conf .
> .\"O (See
> .\"O .BR man.conf (5).)
> 使用する設定ファイルを指定する。デフォルトは
> .B /usr/share/misc/man.conf
> である
> .RB ( man.conf (5)
> を見よ)。

どうでもよいことですが、「見よ」は古風すぎる気がします。

> .B \-\^M " path"
> .\"O Specify the list of directories to search for man pages.
> .\"O Separate the directories with colons.  An empty list is the same as
> .\"O not specifying 
> .\"O .B \-M
> .\"O at all.  See
> .\"O .BR "SEARCH PATH FOR MANUAL PAGES" .
> man ページを探すディレクトリのリストを指定する。
> ディレクトリをコロンで区切って指定する。
> リストが空の場合は、
> .B \-M
> を指定しないのと同じである。

これも細かいことですが、「-M を指定しないのと」は「-M オプションを
指定しないのと」と言った方が、わかりやすいと思います。

> .B \-\^P " pager"
> .\"O Specify which pager to use. 
> .\"O This option overrides the
> .\"O .B MANPAGER
> .\"O environment variable, which in turn overrides the
> .\"O .B PAGER
> .\"O variable.  By default,
> .\"O .B man
> .\"O uses
> .\"O .BR "/usr/bin/less -is" .
> 使用するページャーを指定する。
> このオプションは環境変数
> .B MANPAGER
> より優先される。さらにこの環境変数は
> .B PAGER
> よりも優先される。デフォルトでは
> .B man
>> .B "/usr/bin/less -is"
> を用いる。

これだと、PAGER が何だかわかりません。原文どおり「PAGER 変数」
とか「環境変数 PAGER」と言った方がよいと思います。ただし、
「環境変数 PAGER」にした場合は、環境変数を連発することになるので、
文章をもう一工夫する必要があるでしょうけれど。

> .\"O .B \-\^H
> .\"O Specify a command that renders HTML files as text. 
> .\"O This option overrides the
> .\"O .B HTMLPAGER
> .\"O environment variable. By default,
> .\"O .B man
> .\"O uses
> .\"O .BR /bin/cat ,
> HTMLファイルをテキストに解釈するコマンドを指定する。
> このオプションは環境変数
> .B HTMLPAGER
> より優先される。デフォルトでは
> .B man
>> .B "/bin/cat"
> を用いる。

すでにお気づきでしょうが、「.B \-\^H」がアンコメントされていません。

「renders HTML files as text」というのがよくわからないのですが、
「HTML の man ファイルを、HTML のテキストとしてではなく、プレーン
テキストとして読み込み、解釈する」ということですか。
render ... into ... ではなく、render ... as ... ですから、
「HTML ファイルを解釈して、テキストに変換する」ということでは
ないでしょうし。もし、わたしの解釈が当たっているようなら、
「に」は弱いと思います。「として」の方がはっきりしますし、
どうせなら、「プレーン (普通の、通常の、一般的な) テキスト
として解釈する」と言った方がもっとはっきりします。

環境変数の「HTMLPAGER」の項についても、同じことが言えます。

> .B \-\^S " section_list"
> .\"O List is a colon separated list of manual sections to search.
> .\"O This option overrides the
> .\"O .B MANSECT
> .\"O environment variable.
> マニュアルを探すセクションを指定するコロン区切りのリスト。
> このオプションは環境変数
> .B MANSECT
> より優先される。

オプション -S の説明なんですから、文を「... のリスト。」で
終わらせるのは、ちょっと変です。原文に近づけて、「section_list
は、... のリストである」とするか、「マニュアルを探すセクションの
リストをコロンで区切って指定する」とするところではないでしょうか。

> .B \-\^c
> .\"O Reformat the source man page, even when an up-to-date cat page exists.
> .\"O This can be meaningful if the cat page was formatted for a screen
> .\"O with a different number of columns, or if the preformatted page
> .\"O is corrupted.
> 最新の cat 形式のページがあっても man ページのソースを
> 整形しなおす。このオプションは cat ページが端末と違った幅で
> 整形されているときや壊れている場合などに有用である。

うまい訳だと思います。ただ、「端末と違った幅で」は「現在使用の
端末と違った幅で」の方が、言っていることがはっきりします。

> .B \-\^K
> .\"O Search for the specified string in *all* man pages. Warning: this is
> .\"O probably very slow! It helps to specify a section.
> .\"O (Just to give a rough idea, on my machine this takes about a minute
> .\"O per 500 man pages.)
> 「全ての」man ページから指定した文字列を探す。警告: これは
> 非常に遅いので セクションを指定した方が良い。
> (だいたいの目安として、私のマシンでは
> 500 ページを検索するのに 1 分かかる。)

細かいことですが、probably の訳が抜けています。

> .B \-\^m " system"
> .\"O Specify an alternate set of man pages to search based on the system
> .\"O name given.
> 別のシステムのことを記述した man ページ群を検索するように指定する。

訳文について考える前に、そもそも原文が何を言っているかが
わかりません。具体的に言って、どういう状況で、どうすれば
どうなるということなんでしょうか。このオプションは、環境変数
SYSTEM とつながっているのでしょうが、そちらの説明もわかりません。

> .B \-\^t
> .\"O Use
> .\"O .B /usr/bin/groff -Tps -mandoc
> .\"O to format the manual page, passing the output to 
> .\"O .B stdout.
> .\"O The default output format of
> .\"O .B /usr/bin/groff -Tps -mandoc 
> .\"O is Postscript, refer to the manual page of
> .\"O .B /usr/bin/groff -Tps -mandoc
> .\"O for ways to pick an alternate format.

> man ページの整形に
> .B /usr/bin/groff \-Tps \-mandoc
> を使い、
> .B stdout
> に出力する。
> .B /usr/bin/groff \-Tps \-mandoc
> のデフォルトの出力フォーマットは PostScript であるので、
> 別の出力フォーマットを選ぶやり方は
> .B /usr/bin/groff \-Tps \-mandoc
> のマニュアルページを参照すること。

これは原文が無理です。「usr/bin/groff -Tps -mandoc のマニュアル
ページを参照すること」と言われても、そんなものはないでしょう。
「groff(1) のマニュアルページ (の利用可能なデバイス) を参照
すること」などと書き変えた方がよいだろうと思います。

> .\"O Depending on the selected format and the availability of printing
> .\"O devices, the output
> .\"O may need to be passed through some filter or another before being
> .\"O printed.

> 選ばれた出力フォーマットと印刷装置の能力に応じて、
> 出力は印刷する前になんらかのフィルターなどを通す必要があるだろう。

some filter or another ですから、「なんらかのフィルターなど」の
「など」は要らないのではないでしょうか。

> .\"O .B \-\^w \fRor\fP \-\-path
> .\"O Don't actually display the man pages, but do print the location(s) of
> .\"O the files that would be formatted or displayed. If no argument is given:
> .\"O display (on stdout) the list of directories that is searched by
> .\"O .B man
> .\"O for man pages. If
> .\"O .B manpath
> .\"O is a link to man, then "manpath" is equivalent to "man --path".
> .B \-\^w \fRまたは\fP \-\-path
> 実際には man ページを表示せず、
> フォーマットされるページや表示されるファイルの位置を表示する。
> 引数を与えないと
> .B man
> が man ページを検索するディレクトリのリストを標準出力に表示する。
> .B manpath
> が man にリンクされているときは "manpath" は "man --path" と
> 同じになる。

「実際には」は actually の訳ですが、ない方がよいと思います。
現に -d の説明では省略していました。あるいは、「man ページの
表示 (そのもの) は行わず」とするか、「man ページそのものの表示は
行わず」と actually の強調を man ページの方に移すか。

the files that would be formatted の would は、「通常 (本来) なら」
という仮定でしょうが、日本語にするのは難しいですね。あえて訳せば、
「man を普通に実行したとき、フォーマットや表示の対象になるファイル」
「フォーマットや表示の対象になるはずのファイル」あたりでしょうか。
仮定法を無視するのが最も適切な場合かもしれません。

「フォーマットされるページや表示されるファイルの位置を表示する」
ですが、「ページの位置を表示する」というのは、ちょっと無理な
言い方だと思います。原文は、the files that would be formatted or
displayed とファイルのことしか言っていませんし。

If manpath is a link to man の manpath は、コマンドの名前だと
思います。ですから、「manpath コマンドが man コマンドのリンク
ならば、"manpath" と打ち込むことは、"man --path" と打ち込むのと
同じである」とした方が、誤解がないと思います。どちらかの
「コマンド」を省略したいのですが、どっちを消したらよいでしょうか。

# たくさんあるので、見直しをしないで、メールを出してしまいます。
# 考え不足なところや意味不明なところ、引用がおかしいところが
# あっても、お許しください。

「CAT ページ」以下については、第三弾で。

-- 
長南洋一




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