長南洋一
cyoic****@maple*****
2011年 3月 7日 (月) 15:24:52 JST
長南です。第二弾です。 細かい、どうでもいいようなことも書きますが、「とにかく、 見直すときの参考になれば」ということなので、大目に見てください。 > .\"O See below for a description of where > .\"O .B man > .\"O looks for the manual page files. > man ページファイルを検索するディレクトリについての説明は、 > 以下を参照すること。 これは、すぐ下を指しているのか、「MAN ページの検索パス」を 指しているのか、あいまいです。 ついでに言うと、「man が man ページファイルを検索する」と、 主語があった方がよいと思います。いや、一長一短かも。 まあ、そういうどうでもよいことでも、思いついたことはどんどん 書きますので ……。 > .SH マニュアルセクション > .\"O The standard sections of the manual include: > マニュアルの標準的なセクションは以下のとおり: > > ---- (中略) ---- > > .\"O Devices and Special Files > スペシャルファイル > .TP > .B 5 > .\"O File Formats and Conventions > ファイルフォーマット > .TP > .B 6 > .\"O Games et. Al. > ゲームプログラム > .TP > .B 7 > .\"O Miscellanea > 概要、慣習やその他 > .TP > .B 8 > .\"O System Administration tools and Deamons > 管理コマンドと特権コマンド このへん、省略や補足があって、原文からすこし離れています。 工夫なさった結果なのでしょうが、一応、理由をお聞かせ願いたいと 思います。「File Formats and Conventions」や「Games et. Al.」 の後半を省略したのは何故なのか。「Miscellanea」が「概要、 慣習やその他」になるのは何故なのか (「概要」という言葉は、 「何かの概要」と言わないと、意味をなさないと思います)。 Deamons を「特権コマンド」と訳すのは、熟した言い方なのか。 > .B \-\^C " config_file" > .\"O Specify the configuration file to use; the default is > .\"O .BR /usr/share/misc/man.conf . > .\"O (See > .\"O .BR man.conf (5).) > 使用する設定ファイルを指定する。デフォルトは > .B /usr/share/misc/man.conf > である > .RB ( man.conf (5) > を見よ)。 どうでもよいことですが、「見よ」は古風すぎる気がします。 > .B \-\^M " path" > .\"O Specify the list of directories to search for man pages. > .\"O Separate the directories with colons. An empty list is the same as > .\"O not specifying > .\"O .B \-M > .\"O at all. See > .\"O .BR "SEARCH PATH FOR MANUAL PAGES" . > man ページを探すディレクトリのリストを指定する。 > ディレクトリをコロンで区切って指定する。 > リストが空の場合は、 > .B \-M > を指定しないのと同じである。 これも細かいことですが、「-M を指定しないのと」は「-M オプションを 指定しないのと」と言った方が、わかりやすいと思います。 > .B \-\^P " pager" > .\"O Specify which pager to use. > .\"O This option overrides the > .\"O .B MANPAGER > .\"O environment variable, which in turn overrides the > .\"O .B PAGER > .\"O variable. By default, > .\"O .B man > .\"O uses > .\"O .BR "/usr/bin/less -is" . > 使用するページャーを指定する。 > このオプションは環境変数 > .B MANPAGER > より優先される。さらにこの環境変数は > .B PAGER > よりも優先される。デフォルトでは > .B man > は > .B "/usr/bin/less -is" > を用いる。 これだと、PAGER が何だかわかりません。原文どおり「PAGER 変数」 とか「環境変数 PAGER」と言った方がよいと思います。ただし、 「環境変数 PAGER」にした場合は、環境変数を連発することになるので、 文章をもう一工夫する必要があるでしょうけれど。 > .\"O .B \-\^H > .\"O Specify a command that renders HTML files as text. > .\"O This option overrides the > .\"O .B HTMLPAGER > .\"O environment variable. By default, > .\"O .B man > .\"O uses > .\"O .BR /bin/cat , > HTMLファイルをテキストに解釈するコマンドを指定する。 > このオプションは環境変数 > .B HTMLPAGER > より優先される。デフォルトでは > .B man > は > .B "/bin/cat" > を用いる。 すでにお気づきでしょうが、「.B \-\^H」がアンコメントされていません。 「renders HTML files as text」というのがよくわからないのですが、 「HTML の man ファイルを、HTML のテキストとしてではなく、プレーン テキストとして読み込み、解釈する」ということですか。 render ... into ... ではなく、render ... as ... ですから、 「HTML ファイルを解釈して、テキストに変換する」ということでは ないでしょうし。もし、わたしの解釈が当たっているようなら、 「に」は弱いと思います。「として」の方がはっきりしますし、 どうせなら、「プレーン (普通の、通常の、一般的な) テキスト として解釈する」と言った方がもっとはっきりします。 環境変数の「HTMLPAGER」の項についても、同じことが言えます。 > .B \-\^S " section_list" > .\"O List is a colon separated list of manual sections to search. > .\"O This option overrides the > .\"O .B MANSECT > .\"O environment variable. > マニュアルを探すセクションを指定するコロン区切りのリスト。 > このオプションは環境変数 > .B MANSECT > より優先される。 オプション -S の説明なんですから、文を「... のリスト。」で 終わらせるのは、ちょっと変です。原文に近づけて、「section_list は、... のリストである」とするか、「マニュアルを探すセクションの リストをコロンで区切って指定する」とするところではないでしょうか。 > .B \-\^c > .\"O Reformat the source man page, even when an up-to-date cat page exists. > .\"O This can be meaningful if the cat page was formatted for a screen > .\"O with a different number of columns, or if the preformatted page > .\"O is corrupted. > 最新の cat 形式のページがあっても man ページのソースを > 整形しなおす。このオプションは cat ページが端末と違った幅で > 整形されているときや壊れている場合などに有用である。 うまい訳だと思います。ただ、「端末と違った幅で」は「現在使用の 端末と違った幅で」の方が、言っていることがはっきりします。 > .B \-\^K > .\"O Search for the specified string in *all* man pages. Warning: this is > .\"O probably very slow! It helps to specify a section. > .\"O (Just to give a rough idea, on my machine this takes about a minute > .\"O per 500 man pages.) > 「全ての」man ページから指定した文字列を探す。警告: これは > 非常に遅いので セクションを指定した方が良い。 > (だいたいの目安として、私のマシンでは > 500 ページを検索するのに 1 分かかる。) 細かいことですが、probably の訳が抜けています。 > .B \-\^m " system" > .\"O Specify an alternate set of man pages to search based on the system > .\"O name given. > 別のシステムのことを記述した man ページ群を検索するように指定する。 訳文について考える前に、そもそも原文が何を言っているかが わかりません。具体的に言って、どういう状況で、どうすれば どうなるということなんでしょうか。このオプションは、環境変数 SYSTEM とつながっているのでしょうが、そちらの説明もわかりません。 > .B \-\^t > .\"O Use > .\"O .B /usr/bin/groff -Tps -mandoc > .\"O to format the manual page, passing the output to > .\"O .B stdout. > .\"O The default output format of > .\"O .B /usr/bin/groff -Tps -mandoc > .\"O is Postscript, refer to the manual page of > .\"O .B /usr/bin/groff -Tps -mandoc > .\"O for ways to pick an alternate format. > man ページの整形に > .B /usr/bin/groff \-Tps \-mandoc > を使い、 > .B stdout > に出力する。 > .B /usr/bin/groff \-Tps \-mandoc > のデフォルトの出力フォーマットは PostScript であるので、 > 別の出力フォーマットを選ぶやり方は > .B /usr/bin/groff \-Tps \-mandoc > のマニュアルページを参照すること。 これは原文が無理です。「usr/bin/groff -Tps -mandoc のマニュアル ページを参照すること」と言われても、そんなものはないでしょう。 「groff(1) のマニュアルページ (の利用可能なデバイス) を参照 すること」などと書き変えた方がよいだろうと思います。 > .\"O Depending on the selected format and the availability of printing > .\"O devices, the output > .\"O may need to be passed through some filter or another before being > .\"O printed. > 選ばれた出力フォーマットと印刷装置の能力に応じて、 > 出力は印刷する前になんらかのフィルターなどを通す必要があるだろう。 some filter or another ですから、「なんらかのフィルターなど」の 「など」は要らないのではないでしょうか。 > .\"O .B \-\^w \fRor\fP \-\-path > .\"O Don't actually display the man pages, but do print the location(s) of > .\"O the files that would be formatted or displayed. If no argument is given: > .\"O display (on stdout) the list of directories that is searched by > .\"O .B man > .\"O for man pages. If > .\"O .B manpath > .\"O is a link to man, then "manpath" is equivalent to "man --path". > .B \-\^w \fRまたは\fP \-\-path > 実際には man ページを表示せず、 > フォーマットされるページや表示されるファイルの位置を表示する。 > 引数を与えないと > .B man > が man ページを検索するディレクトリのリストを標準出力に表示する。 > .B manpath > が man にリンクされているときは "manpath" は "man --path" と > 同じになる。 「実際には」は actually の訳ですが、ない方がよいと思います。 現に -d の説明では省略していました。あるいは、「man ページの 表示 (そのもの) は行わず」とするか、「man ページそのものの表示は 行わず」と actually の強調を man ページの方に移すか。 the files that would be formatted の would は、「通常 (本来) なら」 という仮定でしょうが、日本語にするのは難しいですね。あえて訳せば、 「man を普通に実行したとき、フォーマットや表示の対象になるファイル」 「フォーマットや表示の対象になるはずのファイル」あたりでしょうか。 仮定法を無視するのが最も適切な場合かもしれません。 「フォーマットされるページや表示されるファイルの位置を表示する」 ですが、「ページの位置を表示する」というのは、ちょっと無理な 言い方だと思います。原文は、the files that would be formatted or displayed とファイルのことしか言っていませんし。 If manpath is a link to man の manpath は、コマンドの名前だと 思います。ですから、「manpath コマンドが man コマンドのリンク ならば、"manpath" と打ち込むことは、"man --path" と打ち込むのと 同じである」とした方が、誤解がないと思います。どちらかの 「コマンド」を省略したいのですが、どっちを消したらよいでしょうか。 # たくさんあるので、見直しをしないで、メールを出してしまいます。 # 考え不足なところや意味不明なところ、引用がおかしいところが # あっても、お許しください。 「CAT ページ」以下については、第三弾で。 -- 長南洋一