[JM:00267] Re: help2man help2man.1

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長南洋一 cyoic****@maple*****
2011年 5月 8日 (日) 10:53:02 JST


長南です。

ずいぶんきれいな訳になったと思います。

> .\"O \fB\-l\fR, \fB\-\-libtool\fR
> .\"O exclude the `lt\-' from the program name
> .TP
> \fB\-l\fR, \fB\-\-libtool\fR
> プログラム名から `lt\-' を除外する

これは、具体的なことがわからないので、何とも言えないのですが、
プログラム名が ltsomething だった場合に something だけにする
ということなら、「除去する、取り除く、取り去る、除く、落とす、
抜かす、消す」といったところではないでしょうか。「除外」でも
わかりますけれど。

> .\"O EXECUTABLE should accept `\-\-help' and `\-\-version' options and produce output on
> .\"O stdout although alternatives may be specified using:
> .PP
> マニュアル作成の対象になるコマンド (引数 EXECUTABLE) は、
> \fB\-\-help\fR や \fB\-\-version\fR というオプションを受け入れて、標準出力にメッセージを表示するようになっているべきである。
> もっとも、以下のオプションを使えば、\-\-help や \fB\-\-version\fR に相当する別のオプションを指定することが可能だ。

わたしには、読者が書式の EXECUTABLE という言葉を覚えていてくれる
とは思えないのです。それで、「上記「書式」の EXECUTABLE」という
「書式」を強調する訳例を示したわけです。

>  「上記書式」としておりましたが、--help で表示される内容では、
> 「使用法」となってしまうため、単に「引数」と改めました。

なるほど。help2man --help の出力が、

  使用法: help2man [OPTION]... EXECUTABLE
      ......
  マニュアル作成の対象になるコマンド (上記「書式」の EXECUTABLE) は、
  --help や --version というオプションを受け入れて ...

となってしまい、用語に齟齬が生じてしまうということですね。

確かに、--help の場合は、「使用法」から「マニュアル作成の対象に
...」まで一画面に収まるので、「引数 EXECUTABLE」で十分わかると
思います。しかし、man help2man の場合は、「書式」と「マニュアル
作成の対象に ...」が遠く離れてしまうので、「引数 EXECUTABLE」と
言っても、「書式」に EXECUTABLE とあったことを読者に思い出して
もらえるかどうか。

1) かぎ括弧をつけるのをあきらめて、「上記書式の」のままに
   しておくのはどうでしょうか。確かに、--help の出力では、
   「引数」の方がよいのですが、「使用法: ... 上記書式の」でも
   ギリギリ通じると思います。

2) 「マニュアル作成の対象になるコマンド」という訳は、EXECUTABLE を
   解説的に訳したものですから、「(上記書式の EXECUTABLE)」を消して
   しまってもよいと思います。

3) 何のことだか読者にはちょっとわかりにくいかもしれないなあ、
   と思いつつ、「上記 (の) EXECUTABLE」や「引数 (の) EXECTUTABLE」
   で済ます手もあるでしょう。

このへんは、書式の違う help と man ページで同じ原稿を使うという
欲張りなことをしているのですから、適当なところで妥協するより
なさそうです。赤星さんの判断で、どの行き方をとってもよいと思います。

>  「以下のオプションを使えば」に改めました。続くオプションの説明を
> 「方法」と言うのには、若干、違和感を感じてしまうような気がしたためです。

ええ、そう感じて当然です。わたしとしては、「オプションを使えば ...
別のオプションを指定することが ...」とオプションを二度使うと
(前者は help2man のオプション、後者はマニュアル作成の対象となる
コマンドのオプションなので)、読者が混乱するのではないかと思って、
「次のような方法を」とか「手段を」とか、苦しい訳を考えたわけです。
でも、実際に読んでみると、オプションが二つ続いても、それほど気に
なりませんね。よいのではないでしょうか。

> .\"O Blocks of verbatim *roff text are inserted into the output either at
> .\"O the start of the given
> .\"O .BI [ section ]
> .\"O (case insensitive), or after a paragraph matching
> .\"O .BI / pattern /\fR.
> .\"O 
> 原稿は *roff のテキストであり、出力中の、指定された
> .BI [ セクション ]
> (大文字・小文字は区別されない) の先頭部分や
> .BI / パターン /\fR.
> にマッチするパラグラフの直後に、そのままの形で挿入される。

ここは「原稿」より、「本文」の方がよいかもしれません。原稿中の
「本文」に当たる部分のことですから。

> .\"O .SH AUTHOR
> .\"O Written by Brendan O'Dea <bod****@debia*****>
> .SH 作者
> 作者 Brendan O'Dea <bod****@debia*****> である。

先ほど、help2man-1.39.2-4vl6.src.rpm をもらってきて、Vine 5.2 に
入れてみました。

  作者は Brendan O'Dea <bod****@debia*****> である。

に直っていますね。

> .\"O .SH "SEE ALSO"
> .\"O The full documentation for
> .\"O .B help2man
> .\"O is maintained as a Texinfo manual.  If the
> .\"O .B info
> .\"O and
> .\"O .B help2man
> .\"O programs are properly installed at your site, the command
> .\"O .IP
> .\"O .B info help2man
> .\"O .PP
> .\"O should give you access to the complete manual.
> .SH 関連項目
> .B help2man
> の完全なマニュアルは Texinfo マニュアルとして整備されている。もし、
> .B info
> および
> .B help2man
> のプログラムが正しくインストールされているならば、コマンド
> .IP
> .B info help2man
> .PP
> を使用すると完全なマニュアルを読むことができるはずだ。

> > それから、at your site は意図的に省略なさったのですか。
>
>  訳出するとすれば、「使用しているコンピュータに」とか「使用している環境に」
> とするべきところでしょうか。個人的には、省略してしまって構わない気がします。
>  一般的に考えれば、他のコンピュータとかにインストールされているからと言って
> 使用しているコンピュータにインストールされていなければ、意味がないことは
> 自明ですから。

ひょっとすると訳し忘れかもしれないと思って報告しましたが、
必要ないと判断して省略なさったのなら、この場合、問題ないと思います。
ただし、info ファイルや info コマンドが、手元のマシンではなく、
たとえば、NFS サーバに存在するということはあると思います。

この部分については、grep の man でほぼ同じ文章を翻訳しました。
まだ、各ディストリビューションの配布には含まれていないでしょうから、
JM のサイトでご覧になってみてください。自分でもよいと思っている
わけではありません。でも、こういう訳し方もあるという参考ぐらいには
なると思います。

わたしの訳文チェックはこれで終わりです。

以下は、ほとんど雑談です。

> > > .\"O .TH HELP2MAN "1" "March 2011" "help2man 1.39.2" "User Commands"
> > > .TH HELP2MAN "1" "5月 2011" "help2man 1.39.2" "ユーザーコマンド"
> > 
> > これは、やっぱり日本語にしない方がよいと思います。
>
>  ja.po で "User Commands" を未訳にすれば、訳を抑制することはできますが、
> "March 2011" は、helpman (というか strftime) が自動で訳してしまうようです。
>  どうせ訳すならば、"2011年5月" などの様に訳してくれればよいのですが、
> これには patch が必要そうです。(一応、簡単な patch を作成済み)

"User Commands" を訳さないでも、「5月 2011年」になってしまうという
ことですか (これは、man ページの最下行に出る日付ですね)。
何か、いろいろ複雑なんですね。わたしとしては、ここは、日本語に
訳しても、英語のままでも、どちらでもよいと思います。ただ、既訳の
日本語 man ページではたいてい訳してないようですと、お知らせした
だけです。

>  前メールで反応を書くのを失念したのですが、JM では訳さないのが習慣という
> 事でしたが、個人的には訳すように規約を変える方が良いと思っています。
>  ちなみに man-db のヘルプファイルをのぞいてみたところ、他の言語で訳されて
> いる例がありました。

ドイツ語などの場合、同じアルファベットを使っているために、
訳さないと読みにくいのではないかと思います。一々、どっちの単語か
考えなければならないでしょう。だから、英語 (一般に外国語) を
挿入するときはイタリックにしたりするわけです。

日本語の場合は、文字が別ですから、英単語が出てきても、それで
混乱することはありません (日本語をローマ字で書いた文に英語が
混じっていたら、読みにくいでしょうね)。ページの先頭に英語の行が
あるのは、便箋の上部にロゴがついているようで、わたしなど、
かえって格好よく感じたりします。

ついでに、バグ報告の真似事です。
Vine 5.2 で help2man-1.39.2-4vl6 を使って見ました。

  help2man -L ja_JP.UTF-8 -o cat.man cat

をやってみたのですが、「例」の見出しがちょっと変です。「説明」の
中の小見出しのような形で「Examples:」となっています。
それから、「バグの報告」のセクションが独立していません。

Vine Seed なら、こういった問題は生じないのですか。

-- 
長南洋一




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