長南洋一
cyoic****@maple*****
2011年 5月 8日 (日) 10:53:02 JST
長南です。 ずいぶんきれいな訳になったと思います。 > .\"O \fB\-l\fR, \fB\-\-libtool\fR > .\"O exclude the `lt\-' from the program name > .TP > \fB\-l\fR, \fB\-\-libtool\fR > プログラム名から `lt\-' を除外する これは、具体的なことがわからないので、何とも言えないのですが、 プログラム名が ltsomething だった場合に something だけにする ということなら、「除去する、取り除く、取り去る、除く、落とす、 抜かす、消す」といったところではないでしょうか。「除外」でも わかりますけれど。 > .\"O EXECUTABLE should accept `\-\-help' and `\-\-version' options and produce output on > .\"O stdout although alternatives may be specified using: > .PP > マニュアル作成の対象になるコマンド (引数 EXECUTABLE) は、 > \fB\-\-help\fR や \fB\-\-version\fR というオプションを受け入れて、標準出力にメッセージを表示するようになっているべきである。 > もっとも、以下のオプションを使えば、\-\-help や \fB\-\-version\fR に相当する別のオプションを指定することが可能だ。 わたしには、読者が書式の EXECUTABLE という言葉を覚えていてくれる とは思えないのです。それで、「上記「書式」の EXECUTABLE」という 「書式」を強調する訳例を示したわけです。 > 「上記書式」としておりましたが、--help で表示される内容では、 > 「使用法」となってしまうため、単に「引数」と改めました。 なるほど。help2man --help の出力が、 使用法: help2man [OPTION]... EXECUTABLE ...... マニュアル作成の対象になるコマンド (上記「書式」の EXECUTABLE) は、 --help や --version というオプションを受け入れて ... となってしまい、用語に齟齬が生じてしまうということですね。 確かに、--help の場合は、「使用法」から「マニュアル作成の対象に ...」まで一画面に収まるので、「引数 EXECUTABLE」で十分わかると 思います。しかし、man help2man の場合は、「書式」と「マニュアル 作成の対象に ...」が遠く離れてしまうので、「引数 EXECUTABLE」と 言っても、「書式」に EXECUTABLE とあったことを読者に思い出して もらえるかどうか。 1) かぎ括弧をつけるのをあきらめて、「上記書式の」のままに しておくのはどうでしょうか。確かに、--help の出力では、 「引数」の方がよいのですが、「使用法: ... 上記書式の」でも ギリギリ通じると思います。 2) 「マニュアル作成の対象になるコマンド」という訳は、EXECUTABLE を 解説的に訳したものですから、「(上記書式の EXECUTABLE)」を消して しまってもよいと思います。 3) 何のことだか読者にはちょっとわかりにくいかもしれないなあ、 と思いつつ、「上記 (の) EXECUTABLE」や「引数 (の) EXECTUTABLE」 で済ます手もあるでしょう。 このへんは、書式の違う help と man ページで同じ原稿を使うという 欲張りなことをしているのですから、適当なところで妥協するより なさそうです。赤星さんの判断で、どの行き方をとってもよいと思います。 > 「以下のオプションを使えば」に改めました。続くオプションの説明を > 「方法」と言うのには、若干、違和感を感じてしまうような気がしたためです。 ええ、そう感じて当然です。わたしとしては、「オプションを使えば ... 別のオプションを指定することが ...」とオプションを二度使うと (前者は help2man のオプション、後者はマニュアル作成の対象となる コマンドのオプションなので)、読者が混乱するのではないかと思って、 「次のような方法を」とか「手段を」とか、苦しい訳を考えたわけです。 でも、実際に読んでみると、オプションが二つ続いても、それほど気に なりませんね。よいのではないでしょうか。 > .\"O Blocks of verbatim *roff text are inserted into the output either at > .\"O the start of the given > .\"O .BI [ section ] > .\"O (case insensitive), or after a paragraph matching > .\"O .BI / pattern /\fR. > .\"O > 原稿は *roff のテキストであり、出力中の、指定された > .BI [ セクション ] > (大文字・小文字は区別されない) の先頭部分や > .BI / パターン /\fR. > にマッチするパラグラフの直後に、そのままの形で挿入される。 ここは「原稿」より、「本文」の方がよいかもしれません。原稿中の 「本文」に当たる部分のことですから。 > .\"O .SH AUTHOR > .\"O Written by Brendan O'Dea <bod****@debia*****> > .SH 作者 > 作者 Brendan O'Dea <bod****@debia*****> である。 先ほど、help2man-1.39.2-4vl6.src.rpm をもらってきて、Vine 5.2 に 入れてみました。 作者は Brendan O'Dea <bod****@debia*****> である。 に直っていますね。 > .\"O .SH "SEE ALSO" > .\"O The full documentation for > .\"O .B help2man > .\"O is maintained as a Texinfo manual. If the > .\"O .B info > .\"O and > .\"O .B help2man > .\"O programs are properly installed at your site, the command > .\"O .IP > .\"O .B info help2man > .\"O .PP > .\"O should give you access to the complete manual. > .SH 関連項目 > .B help2man > の完全なマニュアルは Texinfo マニュアルとして整備されている。もし、 > .B info > および > .B help2man > のプログラムが正しくインストールされているならば、コマンド > .IP > .B info help2man > .PP > を使用すると完全なマニュアルを読むことができるはずだ。 > > それから、at your site は意図的に省略なさったのですか。 > > 訳出するとすれば、「使用しているコンピュータに」とか「使用している環境に」 > とするべきところでしょうか。個人的には、省略してしまって構わない気がします。 > 一般的に考えれば、他のコンピュータとかにインストールされているからと言って > 使用しているコンピュータにインストールされていなければ、意味がないことは > 自明ですから。 ひょっとすると訳し忘れかもしれないと思って報告しましたが、 必要ないと判断して省略なさったのなら、この場合、問題ないと思います。 ただし、info ファイルや info コマンドが、手元のマシンではなく、 たとえば、NFS サーバに存在するということはあると思います。 この部分については、grep の man でほぼ同じ文章を翻訳しました。 まだ、各ディストリビューションの配布には含まれていないでしょうから、 JM のサイトでご覧になってみてください。自分でもよいと思っている わけではありません。でも、こういう訳し方もあるという参考ぐらいには なると思います。 わたしの訳文チェックはこれで終わりです。 以下は、ほとんど雑談です。 > > > .\"O .TH HELP2MAN "1" "March 2011" "help2man 1.39.2" "User Commands" > > > .TH HELP2MAN "1" "5月 2011" "help2man 1.39.2" "ユーザーコマンド" > > > > これは、やっぱり日本語にしない方がよいと思います。 > > ja.po で "User Commands" を未訳にすれば、訳を抑制することはできますが、 > "March 2011" は、helpman (というか strftime) が自動で訳してしまうようです。 > どうせ訳すならば、"2011年5月" などの様に訳してくれればよいのですが、 > これには patch が必要そうです。(一応、簡単な patch を作成済み) "User Commands" を訳さないでも、「5月 2011年」になってしまうという ことですか (これは、man ページの最下行に出る日付ですね)。 何か、いろいろ複雑なんですね。わたしとしては、ここは、日本語に 訳しても、英語のままでも、どちらでもよいと思います。ただ、既訳の 日本語 man ページではたいてい訳してないようですと、お知らせした だけです。 > 前メールで反応を書くのを失念したのですが、JM では訳さないのが習慣という > 事でしたが、個人的には訳すように規約を変える方が良いと思っています。 > ちなみに man-db のヘルプファイルをのぞいてみたところ、他の言語で訳されて > いる例がありました。 ドイツ語などの場合、同じアルファベットを使っているために、 訳さないと読みにくいのではないかと思います。一々、どっちの単語か 考えなければならないでしょう。だから、英語 (一般に外国語) を 挿入するときはイタリックにしたりするわけです。 日本語の場合は、文字が別ですから、英単語が出てきても、それで 混乱することはありません (日本語をローマ字で書いた文に英語が 混じっていたら、読みにくいでしょうね)。ページの先頭に英語の行が あるのは、便箋の上部にロゴがついているようで、わたしなど、 かえって格好よく感じたりします。 ついでに、バグ報告の真似事です。 Vine 5.2 で help2man-1.39.2-4vl6 を使って見ました。 help2man -L ja_JP.UTF-8 -o cat.man cat をやってみたのですが、「例」の見出しがちょっと変です。「説明」の 中の小見出しのような形で「Examples:」となっています。 それから、「バグの報告」のセクションが独立していません。 Vine Seed なら、こういった問題は生じないのですか。 -- 長南洋一