[JM:02795] Re: [POST:DP] GNU diffutils 3.8 cmp.1

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IIJIMA Hiromitsu delmo****@denno*****
2021年 8月 4日 (水) 19:30:36 JST


いいじまです。

> > [原文]
> > .SH NAME
> > cmp - compare two files byte by byte
> > [訳文]
> > .SH 名前
> > cmp - 2 つのファイルのバイト単位による比較
> 
> 「〜のバイト単位での比較」でしょうか。
> 
> 「バイト単位による比較」という言い方はあまりしないと思います。
> 説明の最初の文の訳も「バイト単位で比較します」になっていますし。

こちらも先ほど投げたdiffの場合と同様に
「cmp - 2 つのファイルをバイト単位で比較」
を推しておきます。

> > [原文]
> > .PP
> > If a FILE is '-' or missing, read standard input. Exit
> > status is 0 if inputs are the same, 1 if different, 2 if
> > trouble.
> > [訳文]
> > .PP
> > FILE に '-' が指定されるか、 あるいは未指定であった場合は、
> > 標準入力からの読み込みが行われます。 終了ステータスは、
> > 入力ファイルどうしが一致していれば 0、 異なっていれば 1、
> > 何か問題が発生すれば 2 です。
> 
> 「入力ファイルが同じであれば 0」
> 比較をしているので、「一致」よりは「同じ」かなと思いました。

私はmatsuandさんの訳文通り「ファイルどうしが一致」を推します。
「ファイルが同じ」だと、意図的に1文だけを切り取ってきた場合に
「物理デバイス上の同一の実体を指し示している(具体的には、
iノードが同じ)」という意味にも曲解できてしまいます。

そこで原文を見ると、対応する原文は単に「the same」ですが
これは「inputs」が「input contents」の略として機能していて、
しかもsameにきちんとtheがついているからこれで大丈夫なのです。
確証はありませんが、この「the」を抜くだけで意味が完全に変わって
しまうと予想します。

一方で日本語では、「input contents(複数形)の的確な訳文だが、
inout content(単数形)の意味には絶対にならない」という条件を
満たす文章は私の知る限り作成不能です。
もちろん、「the sameの意味だがsameではない」も不可能です。

それならば無闇に直訳するのではなく、正確な意味を紛れずに伝えられる
訳文を選択すべきだと思います。

-- 
飯嶋 浩光/でるもんた・いいじま @ PC 
IIJIMA Hiromitsu, aka Delmonta
Email <delmo****@denno*****>



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