2006/08/27:教育情報学会でSQSの発表をしてきました
2006-12-01 19:27 (by bool)

「デバイス中立なフォーム記述言語を用いたマークシート式調査システムの開発と運用」

質疑応答ログは以下のとおり:

Q: SQSが管理のツールとして受け取られて、現場から抵抗されるようなことがあるのではないか?
    A: まさにそこを心配して、慎重な配慮をしてきた。SQSは、日常的な学内業務などにも使えるツールである。また、オープンソースで誰もが自由に無償利用可能なものとして提供している。トップダウンではない、ボトムアップな普及モデルをサポートするようにしてきた。その結果、SQSは、現場での労務を軽減するツールとして理解され、現場の先生方からの支持を得ている。

Q: 「SQSを使うことで、調査票を改善していける」というが、具体的には?
    A: 調査票の雛型を、教育委員会が集約・共有して、次年度の雛型の微調整を図る。また、宮城県での17年度末には、すべての学校の担当者が集まる集合研修で、互いの学校の調査票を持ち寄って交換するセッションを開くなどした。今後は、調査分野などに応じて調査項目をまとめたカタログを、教育委員会が編纂するといったことも考えられるだろう。

Q: アンケートの回答内容には、個人情報を含むものがある。成果の公開にあたって注意すべき点は何か?
    A: 回答者の個人情報はSQS開発者でなく、SQS利用者が管理する問題である。当方は一切責任も権利も負わないことにして、運用の透明性を高めている。

Q: 「閉じた調査ではなく、オープンな調査を」という提案は、興味深い。これはどういう発想に基づくものなのか?もう少し説明を。
    A: SQSが指向しているのは、同業他社との差別化のためのマーケティングではなく、ステイクホルダーへのアカウンタビリティを高める意味でのマーケティング。SQSを通じて、こうした新しいパラダイムを広めていきたい、ということ。 

Q: 異なる調査主体による、同じ調査票を用いた調査との間で、集計をまとめてもよいかどうかの判断は、どのようにするのか?
    A: 今後の課題である。調査票に付けられる、調査コンテキストに関するメタデータを使う方法を、研究していきたい。 

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