中居憲久
n.nak****@sdy*****
2009年 8月 4日 (火) 10:59:08 JST
TO:皆様 中居です。 お疲れ様です。 7月の13-17の日程でカナダのモントリオールで行われたlinux symposiumに参加 してきました。 ちょうどNTTデータのフェルナンドさんと一緒に参加したセッション等もありま して、 大変有意義であったとともに、UltraMonkeyとしてLinuxのNetworkingの現状と、 進化の方向が どのように進んでいるのかを見てきましたので、情報の共有などをさせていただ きます。 linux symposiumは http://www.linuxsymposium.org/2009/ 毎年Ottawaで行われている伝統的なsymposiumで一昨年まではkernel summitと一 緒に行われて おりましたが現在は別々に行われております。 しかし、その伝統からかちょっと他のlinux symposiumとは違う雰囲気で行われ ています。 日本人の参加が多いのも特徴ですが、今年は参加が少なかったみたいですね。 (Montrealになったのは毎年使用していたottawaの会場が老朽化のために今年は 改装しているからです) 今回ultramonkeyと言う視点から見て非常に参考になったセッション及びBoFは四つ。 まずは一覧を挙げると、 intelのエンジニア、peterさんによる「Current state of Linux Networking」 http://www.linuxsymposium.org/2009/view_abstract.php?content_key=130 これは現状のLinux kernelにおけるネットワークの取り組み、そしてこれからど のように kernelの機能としてネットワークにコミットしていくか?と言う話が出ていました。 そして、ibmのbrenoさんによる「Tuning 10Gb network cards on Linux」 http://www.linuxsymposium.org/2009/view_abstract.php?content_key=66 10Gb NICを使うに当たりどのようなkernelパラメータを推奨するのか、 ethtoolなどを使ってどのようにTCP/IPオフロードを有効活用してCPU負荷を減らして パフォーマンスを上げるのかと言うお話が出ていました。 intelのpeterさん、もう一度で「Converged Networking in the Data Center」 http://www.linuxsymposium.org/2009/view_abstract.php?content_key=75 Googleのような巨大データセンターを作り、マシンは全て仮想化されて、 ラックスペースを貸し出すのではなくクラウドでサービスを貸し出すような昨今、 どのように巨大なネットワークを制御していくのかと言う部分の取り組みです。 UltraMonkeyのサーバサイドでロードバランシングですから、関係が無いといえ ません。 redhatのドミニクさんの「From fast to predicably fast」 http://www.linuxsymposium.org/2009/view_abstract.php?content_key=12 一言で言えばリアルタイムプロセスの詳細な説明、ですか。 実際問題として株式市場や電話等ではタイミングシビアな部分がありますから、 UltraMonkeyと言うそれらを負荷分散するアプリケーションは必然的に マルチスレッド及びリアルタイムプロセスとする必要があると感じています。 そういった意味でどのような方向性と技術的な用件があるのか、ですね。 俄然量が多いため、これから複数のメールに渡って上記の解説、そしてそこから 派生する物を考察していきたいと思っております。 なお、Proceedingsは http://www.linuxsymposium.org/2009/ls-2009-proceedings.pdf 上記にあります。 (OLSのメインページからはリンクがなくてOLSがtwitterにpostしている書き込み で判明) ちょっと長い文章になるかもしれませんが、どうぞよろしくお願いします。