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Parallel Composerを利用してソースコードをコンパイル

 Parallel Studioをインストールすると、Visual Studioに各ツールに対応したツールバーが追加される(図3)。プログラムのコンパイルにParallel Composerに含まれるインテル C++ コンパイラーを利用するには、ツールバーの「Use Intel C++」ボタンをクリックすればよい(図4)。

 コンパイラとしてインテル C++ コンパイラーを選択すると、プロジェクトのプロパティに設定項目が追加され、インテル C++ コンパイラー特有の最適化設定や並列化設定がGUIで行えるようになる。

 今回、このようにしてParallel Composerで最大限の最適化設定(図5)でコンパイルしたプログラムと、Visual C++でコンパイルしたプログラムを比較したところ、Parallel Studioでコンパイルしたプログラムのほうが実行時間が短くなった。このようにParallel Composerを使用して単純にコンパイラを変更するだけでも、プログラムを高速化できることが分かる(表2)。

表2 Parallel StudioおよびVisual C++それぞれでコンパイルしたプログラムの実行時間比較
使用コンパイラ実行時間
Parallel Studio(インテル C++ コンパイラー)1335ミリ秒
Visual C++1475ミリ秒
Parallel Amplifierを利用したパフォーマンスの測定

 続いて、Parallel Amplifierを利用してプログラムのパフォーマンスを測定し、どの部分がボトルネックとなっているかを調査する。Parallel Amplifierを利用するには、Parallel Amplifierツールバーで調査する内容を選択し、「Profile」ボタンをクリックするだけだ(図6)

 調査が完了すると、図7のように調査結果が表示される。図7ではプログラム中の関数が呼び出された順に表示されており、また一覧表示されている関数名をクリックすると、そのソースコードの詳細やそれぞれのステートメントの実行時間などを表示できる(図8)。これらより、今回の調査結果ではプログラム中のsetQueen()関数での処理が多くの時間を消費しているということが分かる。