インストール

新規インストール

TracLight-x.x.exeをクリックして実行するだけです。インストール終了後、コンピュータを再起動してください。再起動後、プログラムメニューのTracから「サービスとして実行」もしくは、「コマンドプロンプトから実行」を選択すると、Apacheが起動します。 http://localhost/にアクセスして動作を確認してください。より詳しく知りたい方は、discypusさんのサイトをご覧ください。

TracLightningはデフォルトで80番と8980番のポートを利用します。インストール時の注意として、IISやApache等のWebサーバが起動していないことを確認してください。起動している場合は、停止もしくはアンインストールしておいてください。Trac月をインストールするとマシンを再起動するので再起動後、インストール済みのIISやApacheが自動的に起動しないようにしておく必要があります。また、PythonやSubversionを既にインストールされている場合、これらのアプリケーションの環境が変更されるので注意してください。分からない場合は、PythonやSubversionをコントロールパネルのプログラムの追加と削除からアンインストールしておくことをお勧めしておきます (プログラムの追加と削除に表示されていない場合はアンインストールする必要はありません)。

プロジェクトデータの配置位置の変更

プロジェクトデータは、TracLightをインストールしたディレクトリの下のprojectsディレクトリの下にあります。

ディレクトリ/ファイル名説明
maven/Mavenリポジトリ
trac/Tracのプロジェクトデータ
svn/SVNのリポジトリ
trac.htdigestTrac/SVNのユーザ認証情報
svnauthzSVNの認証設定

プロジェクトデータを別のディレクトリに置く場合は、CollabNetSVN/httpd/conf/httpd.confを次のように書き換えます。下記の例は、D:\projectsに置く場合です。

<LocationMatch "/[^/]+/login">
  AuthType Digest
  AuthName trac
  AuthDigestFile "D:\projects\trac.htdigest"
  Require valid-user
</LocationMatch>

# PythonDebug On 
ScriptAlias /trac "D:\TracLight\apache2\cgi-bin\trac.cgi"
<Location "/trac">
#  SetEnv TRAC_ENV_PARENT_DIR "D:\projects\trac"
  SetHandler mod_python
  PythonHandler trac.web.modpython_frontend
  PythonOption TracEnvParentDir "D:\projects\trac"
  PythonOption TracUriRoot /trac
</Location>

<Location "/svn">
  DAV svn
  SVNParentPath "D:\projects\svn"
  AuthType Digest
  AuthName trac
  AuthDigestFile "D:\projects\trac.htdigest"
  Require valid-user
  AuthzSVNAccessFile "D:\projects\svnauthz"
</Location>

Alias /maven "D:\projects\maven"
<Directory "D:\projects\maven">
    Options Indexes
</Directory>

Alias /report "D:\projects\report"
<Directory "D:\projects\report">
    Options Indexes
</Directory>

create-project.batを実行したときのディレクトリの位置は変更できないので、下記の2つのディレクトリをそれぞれコピーしてください。

  • C:\TracLight\projects\svn\<プロジェクト名>
  • C:\TracLight\projcets\trac\<プロジェクト名>

バージョン1.xからのアップグレード

Trac Lightningは上書きインストールすれば自動的にアップグレードされるように設計されています。 しかしながら、Trac月/Trac Lightning 1.xからTrac Lightning2.xへアップグレードする際に一部のファイルが自動でアップグレードすることができなくなってしまいました。次のように手動でファイルを書きかえる必要があります。

Trac Lightning2.xインストール後、Trac Lightningのインストールディレクトリでupgrade.batを実行します。

C:\TracLight>bin\upgrade.bat
各プロジェクトのtracの設定ファイル(trac.ini)の先頭に次の2行を追記します。
[inherit]
file = C:\TracLight\python\share\trac\conf\trac.ini
trac.iniを編集する際にメモ帳は利用しないでください。メモ帳はUTF-8のBOMを勝手に付けてしまいますが、Tracが正しく起動しなくなってしまいます。サクラエディタ、TeraPad等BOMを正しく扱うエディタをご利用ください。

また、Apacheの設定ファイルの場所が%TRACLIGHT%\apache2\conf\httpd.confから%TRACLIGHT%\CollabNetSVN\httpd\httpd.confに変更になっています。必要に応じて設定ファイルをコピーする等してください。

All In One Tracからの移行

All In One Tracを既にお扱いの方は、ここの手順に従い移行してください。All In One TracからTrac月へ移行時のポイントは次の通りです。

  • ディレクトリ構成が異なる
  • Trac月はHTTPの認証にDigest認証を利用しているが、All In One TracはBasic認証である。
  • Trac月はtrac0.10を採用しているが、All In One Tracは0.9(trac-admin upgradeが必要)
  • All In One Tracはpython2.3だが、Trac月はpython2.4(キャラクタセットの名前が異なる)

このポイントを抑えておけば、それほど難しくありません。まず最初に、 All In One Tracのプロジェクトのファイルをコピーします。All In One Tracのデフォルトプロジェクトの例で示すと下記の通りとなります。

コピー元コピー先説明
C:\trac-0.1.1\trac_repo\projects\defaultC:\TracLight\projects\trac\defaulttracのリポジトリ
C:\trac-0.1.1\svn_repo\projects\defaultC:\TracLight\projects\svn\defaultSVNリポジトリ
C:\trac-0.1.1\svn_repo\projects\trac.htpasswdC:\TracLight\projectsパスワードファイル

tracのtrac.iniファイル(projects\trac\default\conf\trac.ini)を次のように変更します。

...
#default_charset = japanese.ms932   変更前
default_charset = cp932             変更後
...
#templates_dir = C:\trac-0.1.1\python\share\trac\templates 変更前
templates_dir = C:\TracLight\python\share\trac\templates   変更後
...
#repository_dir = C:\trac-0.1.1\svn_repo\projects\default  変更前
repository_dir =C:\TracLight\projects\svn\default         変更後
...
# 以下追加
[account-manager]
password_format = htpasswd
password_store = HtPasswdStore
password_file = C:/TracLight/projects/trac.htpasswd

[inherit]
file = C:\\TracLight\\python\\share\\trac\\conf\\trac.ini

プログラムメニューの「Trac」->「コマンドプロンプト」でコマンドプロンプトを起動し、次のようにして、Tracのデータベースのアップグレード、SVNリポジトリとの再同期、htpasswdファイルのコピーを行います。

> trac-admin.bat C:\TracLight\projects\trac\default upgrade 
> trac-admin.bat C:\TracLight\projects\trac\default resync

Apacheの設定(httpd.conf)をBasic認証を利用するように変更します。

...
  AuthType Digest
  AuthName trac
  AuthDigestFile "C:\TracLight\projects\trac.htdigest"
...
↓ ...
  AuthType Basic
  AuthName trac
  AuthUserFile "C:\TracLight\projects\trac.htpasswd"
...
上記の設定はhttpd.conf内に2箇所あるので、注意してください。

Apacheのサービスを再起動します。他にもプロジェクトがある場合は、同等の手順で移行します。うまくいかない場合は、下記のサイトにAll In One Tracから移行した際のメモがありますので、こちらも参考にしてください。