あなたが Puppy Linux を frugal インストールして起動しているなら、個人保存ファイル(pupsave ファイル)のサイズを増やす必要に迫られる可能性があります。Puppy 525 ではこのファイルは lupusave.3fs という名前になっています。「.3fs」というのは最初に作成した時に ext3 ファイルシステムをあなたが選んだということを意味しています。ext2 を選ぶこともできますが、より信頼できるファイルシステムだという報告もあることですし、ext3 をお勧めします。
あなたが Puppy を初めてシャットダウンあるいは再起動する時、pupsave ファイルを作成するかどうか尋ねられるでしょう。yes を選ぶとファイルサイズをどれくらいにするか聞かれます。512MB がちょうど良いサイズです。
pupsave ファイルはあなたの設定や「.pet」ファイルからインストールする追加ソフトの全てを保存しておくのに使われます。PET ファイルとは自動的にインストールを行うファイルのことで、基本的にインストールに要するのはほんの数クリックです。
写真、動画、メール、音楽などの大きなサイズのファイルは pupsave ファイルのそとに保存するようお勧めします。PET ファイルの代わりとして、チュートリアルで後に取り上げる SFS ファイルがあります。
さて、あなたの pupsave ファイルがいっぱいになってしまった場合です。あなたが最初に Puppy をシャットダウンした際に選んだサイズへとセットされています。pupsave ファイルを大きくするためにはこのツールを使ってリサイズする必要があります。あなたの pupsave に増やしたい分のサイズを選んでから「Ok」をクリックしてください。
重要 pupsave ファイルはあなたが次に Puppy をスタートするまでは増加しません。リスタートする時には、実際に pupsave を増加させたいバージョンの Puppy を選んでください。たとえば、Lucid Puppy を使っている時に pupsave ファイルを 512MB 増加させるようにしたとしましょう。再起動するときに Wary Puppy を選んでしまうと Wary Puppy の pupsave ファイルサイズが増加してしまいます。こういったことを避けるには同じ Puppy を起動するようにすべきです。pupsave ファイルのサイズを増やすようにしてコンピュータの電源を切り、翌日 Puppy を起動した時に別のバージョンを使ってしまうという失敗がよくあります。Frugal インストールと pupsave ファイルのいいところ Frugal インストールした Puppy は可搬性に富んでいます。あなたが気にかける必要があるのは3つのファイルと pupsave ファイルだけなのです。そうは言っても Puppy OS 全体にはもっとたくさんのファイルがあります。ですがそれらは好都合なことに Squash ファイルシステムで一纏まりにされているのです。あなたの pupsave ファイルのなかに保存された個人設定やデータをバックアップしたいということでしたら、 pupsave ファイルをバックアップすればいいだけなのです。
新しい Puppy がリリースされたら、元からある3つのファイルを新しいものと置き換えるだけでいいのです。pupsave ファイルは同じディレクトリに残したまま Puppy を再起動してください。あなたの設定や個人ファイル全ては新しい Puppy であなたを待っています。
個人的には、まずこの方法は取りません。私はいつも別々の Puppy をそれぞれのディレクトリに保存しておきます。例えば /mnt/home/puppy525 などです。
新しい Puppy が Puppy530 というものだったら、/mnt/home/puppy530 というディレクトリを作ります。 puppy530.iso のコピーを入手する必要があります。CD あるいは DVD にそれを焼いてください。 新しい Puppy CD をブートします。ブート中一時停止した時に「puppy pfix=ram」というコマンドを入力してください。これで Puppy530 をメモリ内にロードし、保存されている pupsave ファイルを使いません。利用するかどうか分からないこの段階でたくさんの設定を気にかけることはありません。どのみち次に起動する時にはこれまでの pupsave ファイルを使うでしょうから。
ROX-Filer、デスクトップ上の小さな家のアイコンをクリックして、あなたのハードディスクを意味する /mnt/home まで辿ってください。右クリックをして「新規作成」 -> 「ディレクトリ」を選び、puppy530 という名前にします。
次に別の ROX ウインドウを開いて、あなたがブートした CD/DVD をクリックします。initrd.gz、lupu_530.sfs、vmlinuz というファイルを新しく作ったディレクトリにコピーしてください。ウインドウ間でドラッグ&ドロップするだけです。新しいディレクトリにこれまで使っていた pupsave ファイルをコピーしておく必要があります。
もしあなたがブートマネージャとして GRUB を使っているのでしたら、puppy525 のためのエントリーをコピーして puppy530 用に複製する必要があります。新しい Puppy に合うようにパスを書き換えてください。
次に Puppy をブートする時に Puppy 530 のためのブートマネージャのオプションが出るでしょう。それを選べば Puppy 530 が起動するはずです。起動の途中であなたのセーブファイルは更新され、各種設定やインストールされたソフトはそのまま使えるでしょう。
例として Puppy530 を取り上げました。そんな Puppy は現在のところ存在しませんし、おそらくこの先も出ないでしょう。